福祉用具・住宅改修を使う前に家族で確認すること
WELFARE EQUIPMENT NOTE
福祉用具・住宅改修を使う前に家族で確認すること
親の転倒や立ち上がり、入浴、トイレ、歩行が心配になったとき、福祉用具や住宅改修は在宅生活を支える選択肢になります。 ただし、いきなり購入や工事を決める前に、どこで困っているのか、介護保険で使えるか、事前申請が必要かを整理しておきましょう。
この記事で分かること
- 福祉用具・住宅改修を使う前に確認すること
- 歩行器・手すり・介護ベッドなどを考える視点
- 住宅改修の対象になりやすい場所
- 事前申請やケアマネジャーへの相談の流れ
- 家族で決めておきたい役割と確認事項
工事や購入を先に決めない
住宅改修は、原則として事前申請が必要です。 先に工事や購入を進めると、介護保険の対象として扱えない場合があります。 必ず市区町村窓口、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員などに確認してから進めましょう。
FIRST CHECK
まず確認する3つ
福祉用具や住宅改修を考える前に、親がどこで困っているかを具体的にします。
困っている場所
玄関、廊下、階段、浴室、トイレ、寝室、台所など、転びやすい場所や動きにくい場所を確認します。
困っている動作
立ち上がり、歩き始め、段差、入浴、トイレ、寝起き、外出など、支援が必要な動作を整理します。
制度で使えるか
福祉用具貸与、特定福祉用具販売、住宅改修のどれに当たるかを、ケアマネジャーや窓口に確認します。
CHECK TABLE
福祉用具・住宅改修の確認表
どれを使うかではなく、何に困っているかから考えます。
| 歩きにくい | 杖、歩行器、手すり、段差解消、床材変更などを相談候補にします。 |
|---|---|
| 立ち上がりにくい | 手すり、介護ベッド、立ち上がり補助、トイレまわりの支援を確認します。 |
| 入浴が不安 | 浴室手すり、滑り止め、シャワーチェア、浴槽への出入り支援を確認します。 |
| トイレが不安 | 手すり、洋式便器への取替え、立ち座り支援、夜間の動線を確認します。 |
| 寝起きが不安 | 介護ベッド、ベッド柵、寝室からトイレまでの動線、足元灯などを確認します。 |
| 家の段差が不安 | 玄関、廊下、敷居、浴室、屋外通路などの段差解消を相談します。 |
TYPE
福祉用具と住宅改修を分けて考える
借りるもの、購入するもの、工事するものでは、手続きが変わります。
福祉用具貸与
車いす、介護ベッド、歩行器など、必要な用具を借りる仕組みです。 要介護度により利用条件が異なる場合があります。
特定福祉用具販売
入浴や排泄に関係する用具など、衛生面から貸与になじみにくいものを購入する仕組みです。
住宅改修
手すり、段差解消、床材変更、扉の取替え、便器の取替えなど、住まいを改修する仕組みです。
HOME CHECK
家の中で確認する場所
帰省時は、親を責めるためではなく、転びにくい暮らしに整えるために確認します。
玄関・廊下・階段
- 玄関の段差でつまずきやすくないか
- 廊下に荷物やコードがないか
- 階段に手すりや滑り止めが必要そうか
- 夜間でも足元が見えるか
- 外出時に支えが必要そうか
浴室・トイレ・寝室
- 浴室の床が滑りやすくないか
- 浴槽をまたぐ動作が大変そうか
- トイレの立ち座りに不安がないか
- ベッドや布団から起き上がりにくくないか
- 夜間トイレまでの動線が安全か
MEMO
相談前にまとめるメモ
ケアマネジャーや市区町村窓口に相談するときは、困っている場所と動作を具体的に伝えます。
親の状態メモ
- 転倒したことがあるか
- 歩行や立ち上がりに不安があるか
- 入浴やトイレで困っているか
- 寝起きや夜間移動が大変か
- 杖や歩行器を使っているか
- 本人が困っていると感じている場所
家の中のメモ
- 危ないと感じる場所
- 段差や滑りやすい床
- 手すりが必要そうな場所
- 家具やコードの位置
- 借家か持ち家か
- 工事前に管理者や家主の確認が必要か
FLOW
福祉用具・住宅改修を相談する流れ
先に買う・先に工事するのではなく、相談してから進めます。
困っている場所と動作を整理する
玄関、浴室、トイレ、寝室など、どこでどんな動作が大変かをメモします。
ケアマネジャーや窓口に相談する
介護保険で使えるか、貸与・購入・住宅改修のどれに当たるかを確認します。
必要な手続きを確認する
住宅改修は事前申請が必要になるため、申請書類、理由書、見積書、写真などを確認します。
使い始めた後に見直す
本当に使いやすいか、危険が減ったか、親が嫌がっていないかを家族で確認します。
TALK
親に伝える会話例
「危ないから工事する」より、暮らしを続けやすくするための相談として伝えます。
「転ばないようにするために、どこに支えがあると動きやすいか一緒に見てみよう。」
「外出や家の中の移動が楽になる道具があるか、相談だけしてみようか。」
「すぐ工事する話ではなくて、介護保険でどんな選択肢があるか先に確認しておこう。」
FAMILY
家族で決めておきたいこと
用具や工事は、使い始めた後の確認まで家族で分担します。
家族で話すこと
- 誰がケアマネジャーへ相談するか
- 誰が家の中を確認するか
- 誰が写真やメモを準備するか
- 誰が見積もりや申請書類を確認するか
- 借家の場合、家主や管理会社に誰が確認するか
- 使い始めた後に誰が様子を見るか
「福祉用具や住宅改修を考える前に、親が家のどこで困っているかを整理したいです。 玄関、浴室、トイレ、寝室で危ない場所がないか、分かる範囲で共有しませんか。 すぐに購入や工事を決める話ではなく、ケアマネジャーや窓口に相談する前のメモとしてまとめたいです。」
SEARCH WORDS
親の住所地で調べる検索語
福祉用具や住宅改修の相談先は、親が住んでいる市区町村を入れて調べると見つけやすくなります。
検索するときの言葉
※「親の市区町村名」の部分を、親が住んでいる自治体名に置き換えて検索してください。
CHECK
使い始めた後に見ること
福祉用具や住宅改修は、導入後の使いやすさを確認することが大切です。
使えているか
親が実際に使っているか、使いにくくて避けていないかを確認します。
安全になったか
転倒しやすい場所や動きにくい場所が改善しているかを見ます。
見直しが必要か
体調や動作が変わった場合は、用具や住まいの支援を見直します。
CONSULT
相談先を確認する
福祉用具や住宅改修は、家族だけで判断せず専門職や窓口に相談します。
ケアマネジャー
ケアプランの中で、福祉用具や住宅改修が必要かを相談します。
福祉用具専門相談員
用具の選び方、使い方、体に合うかどうかを相談します。
市区町村の窓口
住宅改修の申請、必要書類、支給限度額、手続きの流れを確認します。
今日できる一歩
まずは、親の家で「玄関」「浴室」「トイレ」の3か所だけを見て、困っている動作をメモしましょう。 そのメモがあると、ケアマネジャーや市区町村窓口へ相談しやすくなります。
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参照日:2026年5月4日